TIUストーリー 東京国際大学での学び




――旅行を仕事にするって、楽しそう。
きっかけは、高校のオーストラリア英語研修だった。
流暢な英語を操り、空港やホテルのチェックインをテキパキとこなし、
私たちに細やかな気配りをしてくれた安藤さんは、キラキラと輝いて見えた。
私にとって観光の仕事とは、ツアーコンダクターだった。

2年生で履修した『観光魅力創造論』の先生は、JTB総合研究所の主席研究員で、
観光の最前線で活躍してきた人だった。
「観光はまちづくりでもあり、まちの魅力を創造することだよ」
先生の話は、冒頭から衝撃的だった。
ツアーコンダクターの仕事は、ガイドブックにあるような情報について詳しくなり、
知識を生かして皆に楽しんでもらう仕事だと思っていた。
「そうじゃない。今そこにある、でもまだ観光地や観光目的として認知されていない
観光資源が、見せ方次第で魅力に生まれ変わっていくんだ」
――新鮮だった。観光の仕事の奥深さに、ワクワクした。

オーストラリアで、友だちへのお土産を探していたときのことを思い出した。
ブランドものの化粧品は免税品店でも値が張り、高校生の私は躊躇した。
「これ、どうかな」安藤さんが連れて行ってくれたのは、地元のドラッグストア。
「赤ちゃんにも使えるリップクリーム。唇がプルンプルンになるわよ。
保湿成分がオーガニックで、香りも強くないの。
私のおススメはキュウリの香り。日本じゃ珍しいでしょ。おまけに安いしね」
ガイドブックにも載っていないプチプラコスメは爽やかな香りで、友だちに大好評だった。
安藤さんがいたからこそ、見つけられたお土産だ。

2020年、東京でオリンピックが開催される。すでに外国人観光客は、どんどん増えている。
「君たちのアイデア、企画力、構成力、発信力で、
彼らにもっともっと日本や東京を好きになってもらうことができるんだ」
先生は、この世紀のイベントを20代で迎える私たちをとてもラッキーだと言った。

その時までにもっと自分を鍛えたいと、JTB関連会社のインターンシップに参加した。
「旅行会社はホテルも飛行機も持たないからね。企画力でビジネスにするんだ」
指導してくれた先輩の言葉が印象的だった。

2020年を越えて、私のフィールドはさらに広がっていくはずだ。


※写真は実在の東京国際大学生ですが、本文とは関係ありません。
※2018年8月現在のデータです。


国際関係学部-観光立国プログラム