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 本プロジェクトは、2012年度から2015年度の日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究(A)(海外学術調査)に採択された、研究課題名「変革期のイスラーム社会における宗教の新たな課題と役割に関する調査・研究」(Grants-in-Aid for Scientific Research (A) of Japan Society for Promotion ofScience, "New Challenges and Roles of Religion in the Changing Islamic Society."  愛称:科研A変革期のイスラーム)です。このサイトは、その活動報告を行うためのウェブサイトです。



研究目的(概要)

 どの宗教も社会との関係性を保ちながら、社会の変動や近代化、グローバル化に対応して多様な様相を示してきた。 とくに、精神性と日常性が不可分の形態をもつイスラームでは、信仰生活は社会生活そのものであることから、イスラームは社会の多様性にあわせて変化してきた。 ここ2、30年間のイスラーム復興運動による政治的宗教運動の激化によって、現代イスラームの研究では政治的視点が強調される研究が大勢を占めた。 しかし最近の「中東の春」と呼ばれる民衆運動においては、政治的イスラームは影を潜め、普通の市民が主役となって社会変革が起されたが、その背後には社会の統合理念としての市民の宗教が新しい役割を担って表面化してきた。 本研究では、社会変革期における市民宗教としてのイスラームの役割と課題を多角的に研究する。



研究計画・方法(概要)

 これまでの研究成果をもとに、社会変革期を迎えているイスラーム世界における宗教の課題と役割を検討し、市民宗教としての社会の統合理念となる新たな役割を検討する。 この目標を実施するために、研究代表者および分担者はそれぞれの専門とする国・地域を実地調査し、専門家との意見交換だけでなく住民アンケートを実施し、イスラームだけでなくマイノリティの宗教状況についても調査を実施する。 これらの研究結果をウェブサイトで公表し、海外の研究者だけでなく、一般市民からの意見も集約・検討する。研究成果は、毎年、各分野の学会誌や研究誌に公表する。 また東京国際大学国際交流研究所を常設の研究拠点として、資料の収集・整理、代表者・分担者相互の研究会、内外の専門家によるセミナーの開催、研究者による各種の集会を実施する。 研究期間内に少なくとも2冊の研究成果を刊行し、各種国際交流への貢献を期す。



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