文化人類学は、世界の民族の社会や文化の様々な側面をフィールドワークに基づいて、比較研究しながら、人間の行動や思考様式の多様性と共通性、個別性と普遍性の解明を目指す学問といえる。このゼミでは文化人類学の理論や方法論を習得し、それに基づいて、自分の関心のあるテーマを、世界のある地域の事例に即して考察・分析するよう指導する。
修士論文では、フィールドワークに基づく実証的研究でも、文献研究に基づく比較研究でもよいが、先行研究の整理にとどまらないオリジナルな研究を期待する。
文化人類学は、人類500(700?)万年の歴史と地球という大きな時・空間のなかで人間の行動、思考、ものの感じ方のパターンを探ったり、多様な民族の文化・社会現象を比較研究したりする、間口の広いスケールの大きな学問です。人類学の大きな特色は、文献を調べたり、頭で理論を考えたりするだけではだめで、必ず異文化の中でフィールドワーク(現地研究)をしてカルチャー・ショックを受けて、そこから研究者として自己形成していくところにあります。それは大変で辛いところもありますが、魅力でもあります。 私のフィールドは北アフリカで、1968年以来、アルジェリアでは北部山岳地帯のフランスへの出稼ぎ村の研究、フランスのパリでもアルジェリア人移住労働者家族の適応と社会的ネットワークの調査、チュニジアではイスラム都市の文化と家族関係の変容の調査、モロッコでは古都フェスの女性文化の変容と女子労働の調査などをやってきました。