宮治美江子   人類の歴史と地球のなかで民族の文化・社会現象を比較研究 宮治美江子
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(大学まで電話で直接ご連絡ください)
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研究プロフィール

氏名、 職位 宮治美江子(みやじ みえこ)/ 教授
研究分野 文化人類学、中東・北アフリカ社会文化論
研究内容 アルジェリアからフランスへの移住労働者家族の適応と社会的ネットワーク。ヨーロッパのイスラーム問題。イスラーム都市の家族をめぐる社会関係の変容。モロッコの古都フェスにおける女性文化の変容と女子労働。
担当科目 文化人類学特論(比較文化学コース)
主な著書・論文
『Humanizing The City ?』Edinburgh Univ.Press(共著)

『イスラム社会』(共訳、紀伊国屋書店文化人類学叢書)

『民族の生成と論理』(共著、岩波講座文化人類学第5巻)

「移住の人類学序説」『応用社会学研究』第3巻
所属学会 日本アメリカ学会、日本西洋史学会、歴史学研究会、アメリカ史研究会


修士論文作成のための指導とその範囲
指導範囲   指導方針

文化人類学は、世界の民族の社会や文化の様々な側面をフィールドワークに基づいて、比較研究しながら、人間の行動や思考様式の多様性と共通性、個別性と普遍性の解明を目指す学問といえる。このゼミでは文化人類学の理論や方法論を習得し、それに基づいて、自分の関心のあるテーマを、世界のある地域の事例に即して考察・分析するよう指導する。

修士論文では、フィールドワークに基づく実証的研究でも、文献研究に基づく比較研究でもよいが、先行研究の整理にとどまらないオリジナルな研究を期待する。


研究対象の魅力:アメリカ批判理論史、ポストモダン論で近代古典哲学以来の課題に答える

文化人類学は、人類500(700?)万年の歴史と地球という大きな時・空間のなかで人間の行動、思考、ものの感じ方のパターンを探ったり、多様な民族の文化・社会現象を比較研究したりする、間口の広いスケールの大きな学問です。人類学の大きな特色は、文献を調べたり、頭で理論を考えたりするだけではだめで、必ず異文化の中でフィールドワーク(現地研究)をしてカルチャー・ショックを受けて、そこから研究者として自己形成していくところにあります。それは大変で辛いところもありますが、魅力でもあります。

私のフィールドは北アフリカで、1968年以来、アルジェリアでは北部山岳地帯のフランスへの出稼ぎ村の研究、フランスのパリでもアルジェリア人移住労働者家族の適応と社会的ネットワークの調査、チュニジアではイスラム都市の文化と家族関係の変容の調査、モロッコでは古都フェスの女性文化の変容と女子労働の調査などをやってきました。



研究のきっかけ:民主主義や自由という時代の課題と、1960年代以降の日本社会の変容のなかで味わったむなしさ
文化人類学という学問を知ったのは、大学3年の時に宗教学者の増谷文雄先生の東洋思想史の授業で、仏教という一つの文化が、北伝・南伝とアジアの他の地域に伝播していく中で、同じ仏教が、国や地域の文化の違いによって受容のされ方が違うという話し聞き、とても面白いと思って先生に質問にいって文化人類学という学問があることを教えて頂きました。私が大学にいたのは60年安保闘争のころで、私自身も政治的に目覚め、都心のジグザグデモも経験しました。最初は外語大でフランス語をやっていましたので、フランスの現代史を通してアフリカの植民地化のことや、アルジェリアの独立戦争のことを知り、北アフリカに関心を持ちました。1960年は、アフリカで17の国が独立して、アフリカの年と呼ばれ、当時も歴史が動いているという実感がありました。アフリカ諸国が希望に満ちていた時代でした。


研究対象の学び方:柔らかな感性を得て、近代古典哲学から心理学、日本人やアメリカを知るために
私が勉強を始めたころに比べて、いまでは文化人類学の入門書も選ぶのに迷うくらい沢山出ています。まずはそういった入門書をいくつか読んで、文化人類学の守備範囲の概略を知る事から始め、自分の関心のある地域や問題とどこでクロスするか考えると良いでしょう。例えば祖父江孝男著『文化人類学入門』中公新書、船曳建夫編『文化人類学のすすめ』筑摩書房、山下・船曳編『文化人類学キーワード』有斐閣、 ガーバリーノ著『文化人類学の歴史』などです。それから後は人類学者の書いた、優れた民族誌(調査報告書)を沢山読むことです。最近では日本人の書いた民族誌も沢山出ています。 例えば福井勝義著『認識と文化』東大出版会(これは高校生でも充分に楽しめる、東アフリカの牛牧民社会の驚くべき色彩認識の話しなどが書かれています)、菅原和孝著『身体の人類学』河出書房新社(南アフリカのブッシュマンの調査報告で池澤夏樹氏も絶賛したと聞く、素晴らしく面白い本です)などです。