[国際関係学部]河崎ゼミの2年生が6日間の「台湾ゼミ研修」に参加

2025年03月21日

 国際関係学部で河崎眞澄教授の「基礎演習」を履修する2年生11人が、3月3日から6日間にわたって台湾で行った「ゼミ研修」を終え、帰国しました。

 テーマに「台湾研究」を掲げる河崎ゼミでは、1945年までの50年間、日本の統治下にあった台湾の近現代史から、現在の政治・経済、米中も複雑に絡む国際関係、地政学的な見方まで、議論と研究を幅広く進めてきました。

 現地では、台中市にキャンパスがあるミッション系総合大学の東海大学を訪れ、陳永峰(ちん・えいほう)日本地域研究センター長による「日本文化研究」の授業に参加しました。スマートフォンの翻訳機能や筆談を交えながら英語・日本語・中国語と身振り手振りを駆使して、約90人の台湾学生と日台関係の未来や、東アジアの安全保障問題について2時間以上にわたって意見を交換しました。

 台北市内では、日本統治時代に日本語で教育を受けた台湾のお年寄りが集う「玉蘭荘(ぎょくらんそう)」を訪ねました。統治下の教育やインフラ整備、農業政策について、また台湾の人々が日本の統治政策を当時どう受け止めていたか、現在の台湾社会にどのよう結びついたかなど、数々の証言を聞きました。

 また、日本の対台湾窓口機関である「日本台湾交流協会」台北事務所を訪問し、片山和之代表(前ペルー大使)から国交なき日台関係の課題や、トランプ政権誕生直後の米中関係や安全保障問題などについてうかがいました。さらに台北のFMラジオ局による生放送ニュース番組「News98」にゼミ生の木村ジョセフ英忠さんが招かれ、スタジオ出演で台湾研修の感想などを語りました。最終日には、研修のハイライトとなる台北市の故宮博物院を参観し、故宮博物院の五大宝物のひとつで清朝の歴代皇帝が好んだ彫刻「肉形石」などの芸術品を観賞しました。

日本も含む東アジアの近代史を幅広く考えるきっかけを得ることができたゼミ生にとって、まさに「百聞不如一見(百聞は一見如かず)」を実感する台湾研修となりました。

台中市の東海大学で行われた合同授業で日台交流も進んだ

台北のFMラジオ局でニュース番組「News98」に生出演した木村ジョセフ英忠さん

ミッション系の総合大学、東海大学が誇るチャペル前で

台北市の故宮博物館を参観した11人のゼミ生

故宮博物院の「肉形石」