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「プロジェクト型学習」 国籍や文化背景の異なる学生たちが、社会課題の解決に向けて協働

2022年06月29日

 「Career Experience Practicum」の授業ではさまざまなグローバル企業に協力いただき、リアルな事業戦略を題材に学んでいます。
 今期(2022年春学期)は大塚ホールディングス株式会社の協力を得て実施。医薬関連事業、ニュートラシューティカルズ(機能性食品等)関連事業を軸としてグローバルに事業展開する同社から、「社会が効果的に対処できていない課題の発見」と「大塚ホールディングスだからこそ可能な課題解決プログラムの提案」が課されました。

 今期の履修者は、インド、インドネシア、コンゴ共和国、タイ、バングラデシュ、フィリピン、ベトナム、モンゴル、日本の学生たち。
 まずは大塚グループの世界各地の拠点からオンラインで講義をしていただきました。大塚グループ全体および医薬関連についてJeffery Gilbertさん(在USA)、ニュートラシューティカルズの分野について小山田幸平さん(在フィリピン)、また医薬関連、特に結核に対する取り組みについてMasoud Daraさん(在ドイツ)からそれぞれご講義いただき、その後は活発な質疑応答も行われました。
 講義の内容を念頭に、学生たちは6つのグループに分かれて課題に取り組み、グループワークの過程ではJefferyさんから適宜貴重なアドバイス等をいただきました。

 医薬関連事業で最優秀賞に選ばれたのは、日本で近年大きな課題とされているメンタルヘルスの問題解決のためのユニークなアプリを提案したチーム。アプリには定期的に気分を記録し、状態に応じたアドバイスを受ける機能や、AIが利用者の精神状態に応じてゲームや音楽メニューを起動させ、気分転換を図ったり気持ちを落ち着かせたりする機能が備わっています。カウンセリングサービスへのアクセスや、緊急時にはホットライン機能も働きます。アプリを通じてワークショップなどに参加するとポイントが貯まって大塚ホールディングスの製品が購入できる仕組みもあり、これからの需要が見込めると力説しました。

 ニュートラシューティカルズ関連事業での最優秀賞は、アオミドロによる栄養ドリンクを考案したチームでした。タイやラオスでは「タオ」と呼ばれ、スープや海苔状にして伝統的に食されている食材の栄養価の高さに目をつけ、忙しい現代人でも摂取しやすく、かつパッケージのおしゃれなドリンク商品として提案。大塚ホールディングスの代表的商品の一つである「カロリーメイト」とともに食することで、身体に必要な栄養素をさらに補完することができる商品です。

 いずれのチームもさまざまな国籍、専攻の学生たちが集まり、最初はアイデアを一本化するのに試行錯誤していましたが、テーマが決まると、その多様性こそがビジネスアイデアを確固たるものにする強力な武器となることを実感。
 授業の最後には「非常に価値ある協働の体験で、将来必ず役に立つ多くのことを学んだ」と各々が振り返り、プロジェクト学習の機会を提供くださった大塚ホールディングスに感謝の言葉が相次ぎました。