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[言語コミュニケーション学部]日本の食を支えてきたグローバル企業とともに、ネイチャーポジティブにつながる事業を考える

2023年07月12日

 企業から与えられた課題に挑む「ビジネス・プロジェクト」の授業。昨年に引き続き日清食品ホールディングス株式会社に協力いただき、今年は「ネイチャーポジティブにつながる、日清食品グループが今後取り組むべきこと」というテーマで事業提案に取り組みました。


 まずは4月に同社広報部の市川裕也さんからオリエンテーション(課題の提示)がありました。日清食品創業者 安藤百福の想い、インスタントラーメン開発7原則など、課題の背景についてお話しいただき、学生たちは日頃食べているインスタントラーメンの中にたくさんの経営努力が詰め込まれていることを実感。その後、日清食品グループが取り組んでいる環境への取り組みや、環境戦略「EARTH FOOD CHALLENGE 2030」についてのレクチャーを受け、「食」を通じて世界を豊かにしてきた日清食品グループのサステナビリティに関して学びました。

 講義の内容を念頭に、学生たちは4つのグループに分かれて課題に取り組み、7月4日(火)の最終プレゼンでは以下のような企画提案がなされました。


≪Group A≫子どもたちが環境問題を学べる体験型ミュージアム

気候変動問題に対して、子どもたちが主体的に学べる機会が少ないという点に課題を設定。日清食品グループの環境問題への取り組みをベースに子どもたちに環境教育を実施し、かつ、子どもたちには同社グループの商品を活用した体験等を通じて地球のためにできることを考えてもらう、という体験型ミュージアムを提案しました。


≪Group B≫カップ麺の残ったスープから水不足問題を考える

水不足問題を課題に挙げ、カップ麺で使われているお湯の量は莫大であるが、その一方で残されてしまうことも多いスープに着目したGroup Bは、特製計量カップおよびスープを残さず飲み切ってもらうアイデアを提案。残りのスープを使ったレシピを消費者から募集するなど、消費者側を巻き込んだ提案を行いました。


≪Group C≫海藻由来の食品包装を活用した環境負荷の低減

日清食品グループの製造工場で発生した廃棄物のうち、11%がプラスチック由来のものであることに焦点を当て、インスタント食品や加薬の包材を海藻100%素材の製品に替えるというアイデアを提案。実際にインドネシアの企業が取り組んでいる事例を紹介し、サプライチェーンのどの工程で取り入れるか、といった具体的な施策に関しても言及しました。


≪Group D≫日清食品グループ独自の技術を活かした食品ロスへの取り組み

食品ロスと気候変動問題の関連性について、温室効果ガスのうち10%は食品ロスから生じたものである点に言及。特に生産しても市場に出回らず廃棄されてしまう「規格外野菜」に着目し、日清食品グループの「瞬間油熱乾燥法」「フリーズドライ技術」を用いて、規格外野菜を使った新商品やキャンペーンをロジカルに説明しました。


 発表後、すべてのチームに対して、現代社会が抱える問題と日清食品グループの強みを掛け合わせた提案や、質の高いプレゼン資料にお褒めの言葉をいただきました。その中で、「分析力(SWOT分析等)」「日清食品グループならでは」「プレゼンテーション力」等の評価軸で各チームの提案を市川さんに採点していただき、最優秀賞はGroup Dに決定。市川さんからは「プレゼン時間をオーバーしてしまうなど反省点はあったが、課題設定が的確で、かつ日清食品グループ独自の技術を活かした提案がなされており、独自性の観点で素晴らしい提案だった」と高い評価をいただきました。


 これからのグローバル社会で活躍するためのリーダーシップを涵養することを目標とする「ビジネス・プロジェクト」の授業では、多様な背景や価値観を持った学生同士が切磋琢磨して学んでいます。

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